INFECTIOUS DISEASE MEDICINE

感染症について

感染症とは、ウイルスや細菌、カビ(真菌)、寄生虫など、さまざまな微生物が体内に侵入することで引き起こされる病気です。感染症には風邪や胃腸炎など身近なものから、インフルエンザや肺炎など時に重症化するものまで多岐にわたります。感染症は、原因よって治療法が異なるため、正確な診断が必要です。感染症内科では、これらの病気を専門に扱い治療を行います。

感染症内科で扱う
主な疾患

頻度の高い感染症の主な疾患には急性上気道炎、
肺炎、感染性腸炎、尿路感染症、
蜂窩織炎などがあります。

Internal medicine

『急性上気道炎』

急性上気道炎は、鼻、咽頭、喉頭といった上気道の急性の炎症を指します。この炎症は、急性鼻炎、急性咽頭炎、急性喉頭炎と細分化されることがあり、それぞれ単独で発症することもあれば「急性鼻炎と急性咽頭炎」など、同時に発症することもあります。急性上気道炎はウイルスや細菌感染、マイコプラズマなどが原因となりますが、中でもウイルスが最も一般的で、原因病原体の80~90%以上はウイルス感染と言われています。
感染の主な経路は、飛沫感染や接触感染であり、症状には発熱、のどの痛み、声のかすれ、咳、鼻水、鼻づまり、くしゃみなどがあります。感染予防としては、手洗い、マスクの着用、人混みを避けることが推奨されます。また、規則正しい生活と十分な睡眠を確保することで免疫力を高めることも大切です。

Internal medicine

『肺炎』

肺炎は、肺に何らかの病原微生物が侵入することで引き起こされる急性の炎症です。
通常健康な肺は、気道を介して外界とつながりながらも無菌状態を保っていますが、細菌感染が起こることで、高熱、咳、痰、呼吸困難といった症状が現れます。
肺炎の原因となる病原菌は肺炎球菌が一番多く、肺炎球菌による肺炎を予防するために、65歳以上の方や、心筋梗塞や狭心症などの心臓の病気、喘息やCOPDなどの呼吸器の基礎疾患を持つ方には肺炎球菌ワクチンの接種が薦められています。
その他、肺炎の予防のためには規則正しい生活・禁煙・誤嚥を防ぐ・口の中を清潔に保つ・基礎疾患を治療することも大切です。

Internal medicine

『感染性腸炎』

食品や水を介してウィルスや細菌に感染し、発熱、下痢、腹痛、嘔吐などの胃腸炎の症状を引き起こす疾患です。ノロウイルスや食中毒から、軽い症状のいわゆる「おなかの風邪」まで様々です。
原因となる病原菌には、細菌性のものでサルモネラ菌、腸炎ビブリオ、カンピロバクターなどがあり、ウイルス性のものではノロウイルスやロタウイルス、アデノウイルスなどが挙げられます。
診断には症状に加え、感染経路、海外渡航歴、原因となる食品摂取の有無、発症までの時間、同行者や家族内発生の有無、便の状態や回数などから原因菌を検索します。症状が強く出たり長引くときにはお早めにご受診ください。

Internal medicine

『尿路感染症』

尿路感染症は、腎臓、尿管、膀胱、尿道といった尿の通り道に細菌が感染し、炎症を起こす疾患です。
膀胱に生じた感染症は膀胱炎、尿道は尿道炎、腎盂に生じれば腎盂腎炎となります。特に女性は尿道が短いため、男性よりも罹患しやすい傾向があります。
膀胱炎や尿道炎には排尿時の痛み、頻尿、残尿感、血尿といった症状があり、腎盂腎炎では発熱、悪寒、腰痛などを伴います。尿路感染症は、早期発見・早期治療が大切です。排尿時の不快感など、気になる症状があれば、早めに適切な治療を受けましょう。

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『蜂窩織炎』

蜂窩織炎は、皮膚の奥深く(真皮深層、皮下組織、筋膜)に細菌が侵入することで起こる、急激な化膿性炎症です。黄色ブドウ球菌やA群β溶連菌が原因となることが多いですが、その他の原因菌も確認されています。顔や足にみられることが多く、まだら状に赤く腫れたり、虫刺されのような赤いブツブツが広がるのが特徴です。放置するとリンパ節に炎症が生じたり、壊死性筋膜炎という重症な感染症を生じる場合もあります。
蜂窩織炎は、適切な治療を受ければ治癒する病気です。放置すると重症化することもあるため、早めに受診することが大切です。

一般感染症について

人は生活していく上で必ず感染症にかかります。軽症なものから、中には重症化してしまうものもありますが、感染リスクを最小限にするには、日頃からの体調管理が大切です。
当院では風邪やインフルエンザなどの一般的な感染症のほか、ウイルス性の疾患まで幅広く対応しています。

Internal medicine

『風邪やインフルエンザ』

誰もが一度はかかったことがある「風邪」は最も一般的な感染症です。鼻やのどなど上気道の粘膜に病原体が感染して起こる急性の炎症性疾患の総称で、発熱や鼻水、のどの痛みといった症状が現れます。この病原体がインフルエンザウイルスの場合は、風邪とは区別して扱われます。
インフルエンザは風邪と似た症状ではありますが、全身症状が強く現れるのが特徴で、38℃以上の高熱や関節痛や筋肉痛を伴います。インフルエンザの予防接種は、絶対にインフルエンザにならないということではありませんが、重症化を防ぐ効果があります。インフルエンザワクチンは接種してから免疫が出来るまでに1ヶ月位程度かかりますので、流行する12月末までには接種を済ませておくことをおすすめしています。

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『下痢、嘔吐など
急性胃腸炎、食中毒』

胃腸炎は胃と腸の粘膜に炎症が起きる病気のことを言い、なかでも特に多いのは、感染性胃腸炎です。原因となる病原体に感染すると下痢や嘔吐を引き起こす急性胃腸炎で、そのほとんどが細菌やウイルスに汚染された食品や水を摂取したために起こる食中毒です。病原体となる細菌やウイルスもさまざまで、病原体によって症状も感染性も異なります。突発的に激しい嘔吐や下痢症状が出ることが多く、 お子様や高齢者の方は、免疫力が低いことから下痢や嘔吐が長引きやすくなる傾向があり、脱水症状や電解質喪失症状に陥ってしまうと、命に関わる場合もあるため十分な注意が必要です。

はしかや風疹などの
ウイルス性疾患

はしかや風疹は感染力が強いウイルス性の疾患です。

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『はしか』

はしかは麻疹ウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症で、空気感染・飛沫感染・接触感染によって人から人へ感染します。感染力が非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症しますが、一度免疫を獲得すればずっと免疫が持続する事が知られています。対症療法以外に治療法がないため、ワクチン接種による予防が非常に重要です。

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『風疹』

風疹ウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症の事で、発症3~5日で発疹が消失するため、別名「三日はしか」とも呼ばれています。飛沫感染により人から人へ感染します。妊娠初期に妊婦が感染した場合は胎児に難聴・白内障・先天性心疾患などを特徴とする、先天性風しん症候群の子どもが生まれてくる確率が高くなります。ワクチンによる予防接種が唯一の予防法で、ワクチンを接種することによって、95%以上の人がウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。 また2回接種することでより免疫の効果を高めることができます。世代によって接種状況が異なるためご自身の接種状況も確認しましょう。

性感染症(STD)

性感染症とは、主に性行為を通じて感染する病気です。主に性行為によって感染する病気です。接触する体液などに含まれる細菌・ウイルス・真菌などの病原体が、粘膜や傷口から体内に侵入することで発症します。これらの病原体が引き起こす症状は、原因となる病原体によって異なります。また、性感染症に感染しても、必ずしも自覚症状が現れるわけではなく、無症状のままで感染が進行することもあります。無症状のまま放置すると、知らずにパートナーに感染を広げることがあるため、早期の発見と治療が非常に重要です。性感染症は早期に診断し、早期に治療を行うことで、健康への影響を最小限に抑えることができます。
当院では、男性・女性のどちらも性感染症の検査・治療を行っております。パートナーの方が感染した場合や、感染が心配な方は、気になる症状がある方はぜひご相談ください。

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『クラミジア感染症』

クラミジア感染症は、日本で最も多い性感染症で、クラミジア・トラコマティスという細菌が原因となります。特に10~20代の若年層に多く、国内の感染者は100万人以上と推定されています。
感染経路は 性行為によるもので、タオルの共有や温泉・プールなど日常生活で感染することはありません。
感染しても無症状のことが多く、気づかないうちにパートナーにうつしてしまうことがあります。症状が出る場合、男性は排尿痛や尿道の不快感、精巣上体炎 などがみられ、女性は子宮頸管炎、骨盤腹膜炎、不妊症の原因となることもあります。また、感染後1~3週間の潜伏期間を経て発症することがあります。
診断は尿検査やPCR検査で行い、治療には抗菌薬を使用します。パートナーとともに治療を受けることが重要で、適切な対応で完治可能 です。感染の心配がある場合は、早めに受診しましょう。

Internal medicine

『淋病』

淋病は、淋菌によって引き起こされる性感染症で、性行為を介して感染します。
男性は、排尿時の痛みや尿道からの膿などの症状が現れやすく、比較的早期に診断・治療が可能ですが、放置すると精巣上体炎を引き起こし、不妊の原因となることがあります。
女性は、おりものの増加や下腹部痛などの症状が出ることがありますが、自覚症状がないことも多く、気づかぬうちに進行し、骨盤炎症性疾患、卵管不妊症、子宮外妊娠のリスクにつながることもあります。
診断は尿検査やPCR検査で行い、抗菌薬を用いて治療を行います。淋菌は抗生物質に対する耐性が強くなっているため、必ず医療機関で適切な治療を受けることが重要です。
気になる症状がある方や、感染のリスクが心配な方は、早めに医療機関を受診しましょう。

Internal medicine

『梅毒』

梅毒は、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)という細菌によって引き起こされる 性感染症です。かつては 抗生物質の普及により日本ではほとんど見られなくなっていましたが、2010年以降、感染者数が急増しており、特に10代~20代前半の若年層での感染が増加しています。
梅毒は主に性行為によって感染しますが、感染者の皮膚や粘膜の傷口と直接接触することでも感染するため、キスでもうつる可能性があります。
感染すると、性器や口腔粘膜、咽頭粘膜などにしこりや発疹ができますが、自然に消えることが多いです。しかし、症状が消えても体内では梅毒菌が増殖し続けており、抗菌薬で適切な治療を受けなければ完治しません。
早期に検査・治療を行えば完治しますが、放置すると脳や神経に深刻な合併症を引き起こす可能性があるため、早めの診断と適切な治療が重要です。

Internal medicine

『エイズ・HIV』
(治療はしておりません、検査・診断のみ)

エイズ(後天性免疫不全症候群)は、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染することで発症する病気です。HIVは体の免疫力を低下させるウイルスで、感染が進行するとさまざまな感染症や病気にかかりやすくなります。
感染経路は、性行為、血液感染(注射器の共用など)、母子感染などがありますが、日常生活でうつることはありません。感染初期には風邪のような症状が出ることもありますが、多くは長い間無症状のまま進行し、気づかずに他の人へうつしてしまうこともあります。

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